最低賃金が改定されました

社労士から一言~最低賃金が改定されました~

 

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毎年10月頃改定される最低賃金ですが、今年も各都道府県ごとに10月7日から11月初旬にかけて改定されました。

 

昨年の総選挙で民主党は選挙公約として「全国最低800円」という目標を掲げ、生活保護費の支給額を下回る一部都道府県の底上げをはかる方針を打ち出していました。

 しかし最低賃金を決定する審議会では、昨今の経済状況下における中小零細企業への影響を懸念する経営側の抵抗もあり当初見込まれた金額までには至りませんでした。

それでも今回の改定は過去最高の上げ幅となり全国加重平均額は730円となりました。

 

 一例を挙げれば

北海道は691円(10月15日~)
東京都は821円(10月24日~)
愛知県は745円(10月24日~)
大阪府は779円(10月15日~)
京都府は749円(10月17日~)
兵庫県は734円(10月17日~)
広島県は704円(10月30日~)
福岡県は692円(10月22日~)

などとなっています。

 

これらの地域別最低賃金の他、特定の産業については地域別最低賃金よりも金額水準の高い特定(産業別)最低賃金が定められています。

 

詳しくは最低賃金に関する特設サイトhttp://www.saiteichingin.info/でご確認下さい。

 

 

ところで、最低賃金とは一体何をさし、誰に適用されるのでしょうか。この機会に最低賃金制度についてご説明したいと思います。

 

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき賃金の最低限度を定め、使用者はその最低賃金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です

 

 例えば最低賃金より低い賃金額で雇用契約を結んだ場合、たとえそれが労使合意の上で結ばれた契約であったとしても法律によって無効とされ、その場合は最低賃金額で契約したものとみなされます。

 

当然、最低賃金との差額を支払わなければならないこととなり、地域別最低賃金額以上の賃金を支払わない場合には

罰則(50万円以下の罰金)も設けられています。(産業別最低賃金を下回る賃金を支払った場合には最低賃金法ではなく労働基準法第24条の賃金の全額払違反として30万円以下の罰金。ただし、地域別最低賃金額も下回った場合には最低賃金法違反として50万円以下の罰金の対象となります。)

 

それでは最低賃金はどのような人に適用されるのでしょうか。地域別最低賃金は、都道府県内で働く常用、臨時、パート、アルバイト、嘱託などの雇用形態や呼び名にかかわらずすべての労働者に適用されます(特定(産業別)最低賃金は、特定地域内の特定産業の基幹的労働者に対して適用されるため、年令や従事する業務によって適用の有無が分かれます。)

 

以前は障害のため著しく労働能力の低い方や認定職業訓練を受けている方、断続的労働に従事する方などに対する適用除外許可の規定がありましたが、平成20年7月の改正によりこの規定は廃止され、減額特例許可規定が新設されています。この特例許可を受けようとする使用者は、最低賃金の減額の特例許可申請書を作成し、所轄労働基準監督署長を経由して都道府県労働局長に提出すことになっています。

 

また、派遣労働者には派遣元ではなく派遣先」の最低賃金が適用されます。

例えば神奈川県の派遣元に登録している派遣労働者が東京都内の事業所に派遣された場合には、神奈川県の最低賃金818円ではなく、東京都の最低賃金821円が適用されることになります。さらに派遣先の事業所に特定(産業別)最低賃金が適用されている場合には、その特定(産業別)最低賃金が適用されることになりますので、注意が必要です。

 

 

それでは最低賃金の対象になる賃金とは一体どのような賃金なのでしょうか。最低賃金の対象となる賃金は毎月支払われる基本的な賃金であり、実際に支払われる賃金から

 

①臨時に支払われる賃金(結婚手当など)

②賞与などの1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

③所定労働時間を超える時間の労働に対して支払われる賃金(時間外割増賃金など)

④所定労働日以外の労働に対して支払われる賃金(休日割増賃金など)

⑤深夜割増部分の賃金

⑥精皆勤手当、通勤手当及び家族手当 を除外したものです。

 

実際に支払われる賃金が最低賃金額以上となっているかどうかは、支給された賃金からこれらの最低賃金の対象とならない賃金を除き、時給制の方であればその時給額、日給の場合は日給額を1日の所定労働時間で割った額、月給の場合は月給額を1ヵ月平均所定労働時間で割った額、また日給制と月給制の組み合わせであればそれぞれを時間額換算したものの合計額を最低賃金額と比較してみることでわかります。

 

 

ここ数年の不況下で賃金を据え置きされている事業所においては知らない間に最低賃金額を下回っているという事態に陥っていないか、今一度、従業員さんの賃金額について点検をしてみましょう。

 

(特定社会保険労務士・行政書士 比良さやか)

 

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このブログ記事について

このページは、税理士法人 成長会計研究所が2010年11月 3日 00:14に書いたブログ記事です。

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